再び簡単フィニッシュの記事です。
今回は前回の記事からの続きです。
http://peg4009.livedoor.blog/archives/1503768.html
どんな取り組みがなされてきたのかを事例を踏まえていくつか紹介したいと思います。
今回は3つの種類を事例を交えて特徴を紹介したいと思います。
- 「足りないところの塗装をしよう!」な簡単フィニッシュ
- 「合わせ目をどうにかしよう!」な簡単フィニッシュ
- 「これってもう簡単ではないのでは?改造もできる限りしちゃおう!」な簡単フィニッシュ
を紹介したいと思います。
1. 「足りないところの塗装をしよう!」な簡単フィニッシュ
最も難易度が低く、よく雑誌でも初心者がよりよくプラモを作ってもらうために紹介される手法です。きれいに組み立てる方法をはじめに紹介し、模型用塗料(マーカー、塗料など)を使用して、足りないところを塗装し、原作アニメなどに近い状態を再現することを目的としています。
昨今の特にバンダイス系のプラモデルによく使われます。
もともと非常に出来が良く、さらに最近は合わせ目も目立たなくなりました。(特にガンダムのHGは2010年くらいから)これにより足りないところを塗るだけでも相当な格好良さになるため、非常に息の長い方法となっています。では具体的方法とはといいますと。
具体的な方法には共通した一定の手順があり大きく分けて2つの工程を踏みます。
①工作
- 綺麗に組み立てる方法を紹介
- ニッパー、ナイフの使い方
- ゲート処理
- はみ出しはデザインナイフなどで削り落とす
- 墨入れ
- つや消しスプレーでつやを整える。
ここに様々なものが付与され、一定のバリエーションがあります。
バリエーション
- 足りない色を塗るだけシリーズ
- 一部改修するシリーズ
- スプレーでランナーごと塗り替えシリーズ
- 汚すシリーズ。
事例
バンダイガンプラ製作レポート
https://bandai-hobby.net/site/gunpla_build_10.html
https://bandai-hobby.net/site/gunpla_build_30.html
https://bandai-hobby.net/site/gunpla_build_18a.html
電撃ホビーウェブ
https://hobby.dengeki.com/reviews/464182/
https://hobby.dengeki.com/news/29222/
関連書籍
2.「合わせ目をどうにかしよう!」な簡単フィニッシュ
合わせ目というのは、プラモデルの組み立ての際に出てくる接合面のこと。アニメなど本来的には存在しないものとなっています。その合わせ目もどうにかしてなくそうというシリーズ。紹介当初は工作や塗装内容は1の「足りないところを塗装しよう」という方法に準じておりました。
15年程度前の模型誌に掲載されることが多いシリーズであり、昨今では様々な課題があり、紹介は少なめ。ですが、まだ生きてます。
共通して「セメント」というものが良く出てきます。
セメントとは、模型のプラスチック同士を溶着(溶かして接着する)というものです。
※合わせ目は瞬間接着剤でも消せます。しかしこちらは溶着ではないため、合わせ目に線ががっつり残り、塗装などで別途消さなければなりません。
そのことから、ガンダム作品におけるの「白い主役機」または、合わせ目がある(目立つ)ところは全部消し、その部分だけ(1または2色)のパーツは全部塗装してしまおうというのが多かったです。
しかしながら、全部塗装しては本末転倒では?ということなのでしょうか、「合わせ目だけ同系色で塗って隠し」「合わせ目のとこは塗って周囲をぼかしてなじませてしまおう。」「どうにかして白以外の合わせ目も消そう」という方法がちらほら出ています。
しかし、これらの対処にも問題がありました。
これらには同系色を混色する知識や、ぼかし塗装の知識、筆での塗装技術が基本なくてはなりません。
これらを解決するために、エアブラシなどが使われる場合がありますが、エアブラシ自体が使用難易度設備投資の額が高い、エアブラシ導入するなら全塗装するわ!ともなってしまいます。
そのことから2010年ごろぐらいから正直勢いはないです。
しかし、課題解決のために『電撃』系の作例で実験がなされており、あきらめるのはまだ早い!な方法です。(個人的にこの手法すごい好きなので、ずっと注目をしています。)
バリエーションをまとめるとこんな感じ。
・白がメインの機体を用意し、セメントで合わせ目を消す。
・合わせ目をぼかす
・合わせ目にだけ同じ色を塗る。
事例
電撃ホビーウェブ
https://hobby.dengeki.com/reviews/793523/
https://hobby.dengeki.com/reviews/793546/
関連書籍
正直もうこれ「簡単」フィニッシュじゃないよねうん、ってレベルで改造とかしてるシリーズ。一応「簡単塗装」とか「楽をするために」ということを唱えてやってますが、人によってはむしろ手間、でも人によっては楽という個人差があるものです。作成方法の特徴が上記のものとは大きく変わります。工作と塗装については下記の通り。
工作については、全塗装作例と変わらないレベルでやっていることがほとんどです。
模型を二つつかって改造するニコイチや、ミキシングビルド、の時に結構使われます。パテを使った形状変更や、プラ板での大改修にも使われたことがあります。
塗装については塗る必要がないところはなるべく塗らない。
整形色は残しつつ、改造パーツはなるべく近い色を作って塗装して、塗装面積を減らし、さらになじませるために「ウォッシング」や「グラデーション塗装をする」といった方法がよくとられます。
そして改造箇所が多い色の部品は全部塗ってしまう場合もあります。例えば装甲は整形色ですが、武器・関節類は全部塗装など。
まぁ要は、なんでもありです。バリエーションも様々です。
バリエーション
代表的なのは『HOBBYJAPAN』のガンプラLOVEの作例が多いかな。時々『電撃』系の作例で取り上げられることがあります。
事例
電撃ホビーウェブ
https://hobby.dengeki.com/reviews/168282/
関連書籍
書いていても非常にややこしい簡単フィニッシュの方法なのですがいかがだったでしょうか。いろいろあるんです。簡単フィニッシュといっても…。
現状「2.合わせ目を消すシリーズ」と「3.もうこれ簡単フィニッシュではないのでは?シリーズ」における塗装方法は正直、宙ぶらりん感が強いです。これは模型製作の区分けが絡んできて
「部分塗装(初心者簡単フィニッシュ) → 全塗装(上級者向け)」
と定義づけられることが多いからです。この2つの間をぶらぶらしてるのが2、3の方法なので仕方ないですね。そのことから現在では「簡単塗装」とか言われることも多いですね。
最後に個人的に注目している作成方法といいましたのでそちらも紹介しますね。
これは簡単塗装作品の中でも全塗装作例に負けないぐらいかっこいい作品。良い作品が多いからです。(GBWC日本代表決定戦にノミネートした人もいるくらい)サフからの全塗装ができるというのだけが技術的に優れているわけではありませし、プラモは時間のかかる趣味です。時間の制約もあります。しかし、これらの方法を応用すれば、全塗装作例に負けないレベルでかっこいい作品を量産できるのでは?と個人的にも考えているので、注目しています。
https://bandai-hobby.net/GBWC/japan/history2015.html
ただし、これらの作成方法をただの手抜きには使わないように注意したいですね。
面倒な時間の制約をクリアするため、とか、整形色を活かして新しい表現をするため、など、前向きな方向に進めるように使えるようにしないと決して良い作品は作れないので、頑張って良い作品をたくさん作れるようにしたいものです。
整形色を活かした塗装を施している関連書籍
おまけ
私も絶賛チャレンジしてる簡単フィニッシュがこちら。

整形色の白にキャラクターホワイトを筆でグラデーションかけてプラっぽさをなくしています。
白は整形色のまま。ほかの武器とかのグレーについては全塗装で作成する予定です。
時間の節約ができ完成の質も落ちないので、これができるならどんどんやっていきたいですね。